Q、リースバックの仕組みとは?

A、以下の2つの契約を同時に締結することで住み続けることができます。

  1. 不動産を投資家に売却し売買代金を受け取る(住宅ローン等は売買代金で完済)
  2. 投資家を貸主とする賃貸借契約を結び、家賃を支払いそのまま住み続ける。

例えばローン残債が1000万円。売却金額が2000万円、リースバックの条件として投資家の家賃の条件が10万円ということであれば、手元に1000万円(説明を簡潔にするため諸経費はゼロと仮定します。)を残しつつ、家賃10万円を支払えばそのまま元の自宅に住み続けることができるという契約です。

投資家との合意がなされれば将来的に買戻しをすることも可能です。

Q、リースバックの条件はどのように決まりますか。またその目安は?

A、リースバックの条件は主に以下の4つで決まります。

  1. 売買代金・・・市場相場の70~85%が一般的
  2. 賃料・・・近隣相場や「売買代金×投資家の期待利回り」によって決まる。期待利回りは売買代金が高くなるほどUPする。
  3. 賃貸借契約期間・・・投資家によって短期・長期の好みが分かれるが、一般的に短期であるほど売買代金は高くなる傾向あり。原則は定期建物賃貸借契約だが普通賃貸借契約(更新あり)も可。
  4. 買戻し金額・・・原則売却した金額よりUPします。購入時の諸経費(仲介手数料・登録免許税・不動産取得税・不動産調査料・司法書士報酬など)や投資家の利益が上乗せされるためです。

投資家と売主は必ず利益相反の関係になります。競売等目先の問題が回避できるため一見救世主かのように思いがちですが、そうではありません。現実を見据えしっかりと条件のすり合わせをすることが肝要です。

Q、不動産の査定額<住宅ローンの残債 だけどリースバックできる?

A、成約実績はございます。ただし金融機関等に投資家の購入条件を提示して交渉をする過程の中で、抵当権の抹消に応じてくれる金額のあたりがついていきますので、ご依頼時にはっきりとしたことが申し上げられません。

Q、自己破産をしてもリースバックできる?

A、Q03と同様です。ただし自己破産の手続き(「同時廃止事件※個人の方のほとんど」と「管財事件※会社経営者など」の二種類)のうち、「管財事件」になるとそもそも不動産の処分権限が裁判所指定の破産管財人に移ります。よって金融機関などの他に、破産管財人の同意も必要となってきます。

Q、どんな人が自宅を買ってくれるの?

A、リースバック専門会社、不動産会社や不動産投資家です。不動産会社の中にはあくまでリフォーム再販物件の仕入れとして、リースバックを謳っているところもあるので注意が必要です。

Q、リースバックで賃貸借契約を締結する際、連帯保証人は必要?

A、原則不要です。現在の賃貸市場と同様、買主指定の賃貸保証会社にご加入していただきます。

Q、住宅ローンや税金の滞納などをしています。賃貸保証会社の審査は通りますか?

A、一定の収入があればほとんどの方は審査に通ります。ひと昔前までは賃貸保証会社は信販系が多かったため個人信用情報のチェックがありましたが、現在は独立系が多く個人信用情報は確認していません。

Q、賃料を滞納したらどうなりますか?

A、原則として投資家は賃貸保証会社に対応を委ねています。賃貸保証会社は滞納が長引くと建物明渡請求の手続きを取り、最悪の場合は立ち退きを迫られます。大きい会社ほど契約書の約定通りに粛々と対応をしていくので、ご不安のある方は柔軟に対応してもらえる投資家を探すのが良いかもしれません。

Q、リースバックの買戻しについて詳しく教えて!

A、賃貸借契約の期間満了時に合意済みの買戻し金額で買戻しが可。ただし買主の住宅ローンの斡旋・サポートはないものと想定し、資金準備をしておく必要があります。(当社では10年後も代表がサポート致します。)

Q、リースバックの買戻しは親族でも可能?

A、売却時にそのような取り決めをしておけばもちろん可能です。

Q、買戻しが出来なかったらどうなる?

A、賃貸借期間満了をもって退去しなければなりません。そしてその後交渉の余地がないということは念頭に置いておいて下さい。大きい会社ほど契約書の約定通りに粛々と対応をしていきます。

Q、リースバックとリバースモーゲージの違いは?

A、資金調達の観点からいうと、リースバックは自宅を売却して売買代金を受け取り、リバースモーゲージは自宅を担保に借入をします。リースバックの方が「費用が高い・受け取る金額は多い・資金使途に制限なし」、リバースモーゲージは「費用は安い・受け取る金額は少ない・資金使途の制限あり」という違いがあります。

Q、リースバックを検討する際は買取業者に直接買い取ってもらったら仲介手数料ゼロになるので、そちらの方が得なのでは?!

A、必ずしも買取業者に直接買い取ってもらうことが得であるとは言い切れません。

理由は2つです。

1つ目は大前提のお話です。皆さんと買取業者は必ず利益相反の関係になるということです。表立っては言いませんが、買取業者はできれば家賃を滞納して欲しいし、家賃滞納を理由に退去することを願っています。そのような相手と知識量・情報量に劣る皆さんが有利な交渉を進められるでしょうか。かなり難しいのではないかというのが私個人の率直な感想です。

2つ目。何社かのリースバック条件を相談者に見せてもらったことがありますが、契約時に仲介手数料の代わりに不動産調査料を請求するところも多く見受けられました。要するに大切なのは諸経費を含めたトータルの金額をもってしっかりと比較検討をし判断することです。

Q、相談先の決め方は?

A、リースバックは通常の売却と違い、賃貸借契約期間中にも買戻し時(1~10年後)にもトラブルは起こりがちです。その際にもしっかりと対応してくれるかどうかの見極めは、以下の通りです。

<ポイントは3つ>

  1. リースバック以外の解決方法も提示してくれる
  2. 買戻し時の資金調達サポートもある
  3. 担当が数年後も対応してくれる

その上で担当者はもちろんのこと、会社そのものも信用に値するかどうかの直観も重要かもしれません。(ちなみに不動産会社は上場会社でも倒産が多い業界です。その点も考慮して下さい。)

Q、リースバックを検討するうえで一番大切なことは何ですか?

A、一番重要なご質問です。皆さんが抱えているお悩みは不動産の問題ではなく、お金の問題であるということです。そしてリースバックはお金の問題を解決する一手段に過ぎません。後悔する人はほとんど次の3つをしっかりと検証していません。

  1. リースバック以外の解決方法を模索したか
  2. リースバックの条件を数字及び数字以外の点も含めてしっかりと比較検討したか
  3. 売却時点で買戻しの準備をしっかりと行っているか

後悔のない取引のためにも覚えておいて下さい。