任意売却の解説<vol.12_保証委託契約(その2)>

2021.01.25 / ニュース&ブログ一覧

みなさん、こんにちは。PLY不動産研究所の鈴木です。

本日は保証委託契約(その1)の続きです。

債権譲渡についても記載があります。
代位弁済後に保証会社が求償権をもって回収を図りますが、競売が終了し無担保債権になった場合、保証会社はサービサーなどの債権回収会社に債権を譲渡することもございます。その場合を想定してこのような条文も用意してあるのです。

債権譲渡も民法で確認していきます。

民法466条「債権は、譲り渡すことができる。(以下省略)」

民法467条「指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
2 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。」

e-gov法令検索「民法」より

とあります。

467条は債権の二重譲渡を回避するための取り決めです。みなさんの債権(例えば1000万円の債権)を二者に譲渡し、それぞれから1000万円ずつの請求(合計2000万円の請求)がされた場合にどちらに支払えばいいかを示しています。住宅ローン保証会社が二重譲渡するなどということはまずありえないですが、ワケのわからない会社から「債権を譲り受けたのでうちに支払え」と言われた時の備えとして、この条文は覚えておいて下さい。

続いて公正証書の作成についてです。
保証委託契約に記載していない保証会社も多いですが、よく見受けられる条文です。

「保証会社の請求があるときは、求償債務に関して、強制執行認諾条項のある公正証書の作成に応じること」

とあります。公正証書は債務名義となります。(債務名義についてはブログ「vol.2_強制執行」を参照下さい。)この公正証書があれば、債権者はいつでも給与差押など資産の差押ができるようになるのです。これを作成してしまったら完済もしくは自己破産しか残されていません。もちろんこの条文の記載がある保証委託契約にサインをしたからといってそのまま公正証書が作成されることはありませんが、保証した分はなんとしてでも回収しようという強い意志を感じますね。

保証委託契約について色々と説明してきましたが、大まかにこのような条文が記載されており、それに基づいて回収を迫ってきているということをご理解いただければと思います。

本日は以上です。

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